パイプガード電極再使用
パイプガード本社サービスチームの阿部です。
前回、パイプガード(海洋生物付着防止装置)の製品説明をさせて頂きましたが
今回は本装置でメイン部材(消耗品)の電極棒の再使用について一例を紹介します。
通常、電極棒は仕様により寿命の差はありますが、シーチェストに取付ける
標準のタイプで2年~2.5年で消耗しドライドック時に交換となります。
A・下記写真のように電極が残っていた原因
① 本来の予定よりドックスケジュールが早くなった場合。
② アンケート回収から判断し、低い電流値で使用していた場合。
過去の経験から理由は2点ありますが、入渠後ドライになった状態でシーチェスト内の電極棒を確認
すると下記のように電極棒が残っている場合があります。
本来は新しい電極棒と交換するのですが、お客様に次回ドックの予定を質疑させて頂き
本船の次回のドック予定や複数隻保有されているお客様に、保有船のドック間隔等を打合せ
させて頂き、残量次第では再使用できることを提案致します。
B・再使用対応
取外して頂いた電極棒を一度、コンヒラ社内に持ち帰ります。
① 残量を重量計測する。
② 現在の設定電流値から、後どれくらいの期間なら使用可能か判断致します。
保有船のドック間隔内に当てはまれば、絶縁カバー等の消耗品を交換して再度組立て、絶縁チェックを
して問題無い事を確認させて頂きます。
少額の部品代と手数料は頂戴しますが新品を購入して頂かなくて済み、無駄なく最後まで使用して頂けます。
持ち帰った電極状況 1本1本の重量計測 絶縁カバー等消耗品交換 梱包し保管
C・電極棒サイズ選定と通常の電極状態
造船所様と仕様打合せ後、当社設計にて電極寿命(サイズ寸法)を基準電流値から電極サイズ試算計算
しています。
既定の年数後の修繕ドック時には、絶縁カバー根元付近まで電極は消耗し、電極取替えは修繕造船所様で
施工頂いています。
D・まとめ
ご採用頂いているお客様の事を考えますと、少しでもコストダウンに貢献出来る事で、僅かながらの
恩返しになるのかなと思います。
また、そういった取組みが理解され、気に入って頂ければ次回の商談にも繋がると思います。
日々の多忙な業務の中で、こういった気持ちを持続させるのは難しい事ですが
少しでもパイプガードのファンを、コンヒラのファンを、増やせるように取組んでいきたいと思います。
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