【パイプガード トラブルシューティング~過電圧警報~】
パイプガード本社営業第二チームの阿部です。
今回は、パイプガード(海洋生物付着防止装置)の過電圧警報について紹介します。
制御盤に過電圧警報が付いていますが時折、この警報が点灯していると問合せがあります。
過電圧警報が点灯する原因として簡単にまとめます。
・シーチェスト内にエアー溜まりがある。
・電極棒に養生シートが巻かれている、塗装されている。
・制御盤内、電極への結線の緩み、外れている、断線している等。
・電極棒が消耗し寿命が近づいている。
・塩分濃度の低い海域にいる、河川の下流域などの清水域。
・プリント基板(制御盤)の故障。
先日、ドック下架後に右舷側の銅電極の過電圧警報が出ると船から連絡がありました。
電極棒は昨年交換しており、2年仕様のため来年交換の予定なので今年は交換していない。
推定原因としてシーチェスト内のエアー抜き、養生シートの剥がし忘れ、結線の断線、基板の故障の可能性を示唆し、エアー溜まりであれば、アルミの方も一緒に過電圧となるので、こちらの可能性は低くなりました。
本船の動静を確認すると、ドックの岸壁に係留中で明日の午前中には出港するとの事でした。
時間がないので現場に行った方が早いと思い、たまたま別の船に訪船していたサービス員に
帰る道中に寄れないか?依頼し現場で色々確認したところ、養生シートが原因との可能性が高くなったので
船主殿、ドック殿と打合せし明朝ダイバーを入れて確認するという結論になりました。
結果は養生シートが巻かれたままでした。ダイバーさんに剥がしてもらい電源を入れると
正常な電圧値を示して異常なし、との事でした。
弊社機器が原因ではなかった事、船の運航に支障をきたさなかった事で安心しました。
上記のトラブルシューティングは取扱説明書にも記載しておりますが、見る前に直接聞いた方が早い
と思われるのか、電話での問合せが多くみられます。
当然、問合せがあれば対応させて頂きますが内容によっては、お客様自身でも確認、対応出来る事もございます。
今回は、その一例として紹介させて頂きました。今後も弊社製品をご愛顧賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
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