【減圧脱水装置Umie】~リン含有水処理を考える ~
減圧脱水装置 Umie神戸陸上営業チーム阪口です。
今回は「リン」の処理について お話をさせていただきます。
そもそもリンという物質は自然界から採取できず、リン鉱石を熱処理して得られる物質で、リン化合物としては約80%が化学肥料の用途として使われ、それ以外にも色々な業種の用途に使用されています。
高度経済成長期の重厚長大時代から軽薄短小時代のハイテク産業(コンピュータハードウェア、バイオテクノロジー、ロボット化、新素材)とIT産業(コンピュータソフトウェア、通信情報技術関連)に移行され、特にPCやスマートフォン5Gの到来で、電子部品回路を中心とした製造技術の発展が目覚ましく、今後も加速する時代となりました。
工業用途としては、プリント回路・基盤製造、エッチング工程、電気絶縁助剤・金属洗浄剤・研磨剤・防錆剤、表面処理、塗装下地処理、化粧品添加・合成洗剤製造等があります。
食品用途では、食品加工や添加剤として発酵助剤、ハムソーセージ保水剤、ベーキングパウダーが挙げられます。
モノづくりには、家庭で料理を作ると食器の洗い水が出るのと同じで、製造すれば排水を伴います。
日本国内では環境省が定める排水基準に有害物質に関わる排水基準と有害物質以外の項目に関わる排水基準があります。その中でリン含有量としての排水基準は有害物質以外の項目に属し、16㎎/L(日間平均 8㎎/L)となっています。
なぜ、リン排出を規制するのかというと、海洋・河川・湖沼の富栄養化によりプランクトンなどの発生を防止するためで、窒素と共に原因物質となっています。
そのリン含有量を排出基準内にするために、一般的な処理法としては凝集沈殿法や生物処理(嫌気/好気性活性汚泥法)が挙げられますが、凝集沈殿法ではpH調整・凝集剤を投入して凝集させます。除去率は80~90%で残留リンは生物処理などで、排水できる水にされて河川・海洋・湖沼に放流されます。
但し、それぞれの設備は使用される薬剤費と共に凝集物増加や生物余剰汚泥処理費など、高額な設備費と維持費が掛かってしまいます。
減圧脱水装置Umieのような蒸留法を用いれば、余計な薬剤費や設備負担を軽減でき、排出量の減容化にもなります。
ここで、蒸留法によるリンが含まれる廃液・排水のコンヒラにおける処理テスト例をご紹介させていただきます。
無電解ニッケル・リンめっき廃液 | |
リン酸排水 | |
その他のデータもありますので、ご興味ある方は是非お声掛けくださいませ。実例をもとにご説明させていただきます。
いかがでしょうか。
コンヒラの減圧脱水処理Umie で原水を蒸発させて熱交換器で凝縮し、回収した水(回収水)は排水中に含まれるリン含有量が大きく低減できることがわかっていただけたかと思います。
環境保全が叫ばれている今の地球のすがたを考えると、少しでも自然環境を乱さないための方法に取り組むことは重要で、リン含有水の低減はその一つです。
リンを含む廃液の処理やその他排水規制でお困りのお客様は是非コンヒラへお声掛けください。
ご連絡をお待ちしています。
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