【開発は泥縄式がベスト】
2014/11/01|社員ブログ
社長の山本です。
ここ数年、当社では開発商品が急激に増えました。特に他社に断わられたり、解決策が見つからず困っているユーザーから開発依頼をうけることが多くなりました。実例としては「超高粘度油の精密ろ過」「舶用粗悪油対策装置オメガファイアー」「元売製油会社のB重油設備を不要にする装置 HP型ブレンダー」などがあります。
開発着手段階では、顧客のニーズをもとに、当然市場調査を進めます。しかしいつまでも机上の議論では開発は停滞し、市場投入が遅れてしまうため、ある段階まで徹底的に調べつくせば試作機作成とデータとりのステージに入ります。この時、うまくいかず試行錯誤がいつまでも続きますが、やはりできるまで諦めずにデータ確認⇒仮説⇒確認テストを続けなければ突破口が見つかりません。その中で世の中に無い新規品を造るためには以下のような開発文化が必要だと気が付きました。
1)余裕があるうちに開発する。
2)最後までやりきる。
3)お客様を巻き込む
4)現地、現物で確認する。
1)余裕があるうちに開発する。
開発は時間もコストも掛かります。逆に時間も、コストも掛からない開発は誰でも簡単に参入できるような商品だと考えるべきです。そのため会社に余裕があるうちに、絶えず新しい開発にチャレンジし続けることが必要です。それが会社の新しい事業に育ちます。
2)最後までやりきる。
開発をしても、なかなか思うように結果がでません。開発を成功に導くにはしつこくやり抜く「徹底したしつこさ」が絶対に必要です。しつこくやり抜けば、突然答えが降ってきます。また、試行錯誤の中にあらゆるノウハウが見つかり他の製品に転用することもでき、さらにはそのような「最後までやりきる人財」が生まれてきます。
3)お客様を巻き込む
自社だけで開発を進めると、自己満足で売れない商品になる可能性があります。そのため開発はユーザーを巻き込んで行うべきです。当社では納品した後でも初号機の段階では、ユーザーの要望に応えてかなり頻繁に改造を行います。これにより本当にお客様に喜んでいただける商品に仕上げていくことができ、さらに当社製品のファンになっていただけます。
4)現地、現物で確認する。
開発部門は電話、メールで確認するよりも、実際に装置が製造されたり、動いている「現地・現物」を頻繁に訪問して確認し、コミュニケーションをとることに勝る方法はありません。現地・現物の訪問は一見不効率に感じますが、開発部門が、ユーザー、製造現場、および協力会社と現地・現物で会話することで極めて効率よく課題を発見し、対策を決めることができます。またそれだけでなく人間関係が構築されるため互いに良い意味で「あ・うんの呼吸」で開発を進めることもできるようになります。
このような開発方法は、「泥縄式開発」ともいえます。時にはかなり組織にストレスがかかります。しかし多くの開発が成功した事例を振り返ると、この「泥縄式開発」が結果として効率が良かったと気が付きました。今では慣れ症になり、定着してきたため開発依頼がさらに増え、うれしい悲鳴がでてきます。今後も上記開発の四か条を実践し、泥縄式開発でドンドンお客様に喜んでいただける商品をうみだしていきます。