【「考え方の癖」が人生を決める】
2019/09/01|社長ブログ
社長の山本太郎です
立場上、多種多様な職種、職位の方にお会いする機会が多くあります。とても学びになるのは「成功されている方」と「失敗している方」が似たような問題に直面したとき、どうやって対応するのか、それぞれの方から話を聞けるときです。
「失敗している方」はいつもほかの人や環境のせいし、なぜ失敗したのかを一生懸命解説します。そして結局本人はそれ以上何も行動しません。
「成功している方」は、逆にいつも「では、自分(自分たち)はどうしよう」と自分事にし、こういう可能性はどうだろうと次々と提案しながら、すぐ自ら率先して動き始めます。
では、この両者の違いはどこから生まれるのでしょう?その違いは、基本的にはたった一つ「考え方の癖」だと思います。
「考え方の癖」が自らの「行動」を決め、その「行動」が「人生の結果」を決めるからです。
皆さんもご存知の通り「癖」は自分で悪いとわかっていてもなかなか直すことができず、変わりません。良い癖を持っていても、気を抜くと徐々に悪い癖に戻って(変わって)しまいます。そのため考え方の癖は、意識して絶えずメンテナンスしないと、すぐ悪くなります。
かくいう私も放っておくと、悪い考え方の癖になるタイプです。ですから、できるだけ「良い考え方の癖を持った人、本、環境、テレビ番組」に出会い、自分の考え方がおかしくならないように意識してこまめにメンテナンスをするようにしています。
数年前、海外パートナー工場に莫大な時間と労力をかけて必死で育成しようとしましたが、なかなか品質、価格、納期が安定せず会社全体の足を引っ張っていた時期がありました。私は毎週のように工場に飛んでいき、現場と一緒に改善を進めるのですが結局日本に戻ると、元の木阿弥でまた不良品が送られていました。その時期の私は「私は間違ってない」「私がこんなに相手(工場)のために動いているのに、なぜ応えてくれないのか」とかなり意固地になり、その工場に不満を言いながらも、自分のやり方にこだわって後戻りできない状態でした。そんなとき、同じような内容で悩んでいる方が、ちょうど京セラの稲盛和夫氏に質問している場に居合わせました。いわゆる成功者である稲盛氏の回答はシンプルでした。「あんたが悪い。相手のせいにしても解決しない、あなたがどう変わるかで決まる。」と答えたのです。私はハッとしました。いつまでも改善しない相手ではない、そのような工場にいつまでもこだわっている自分に責任があると気が付き、すぐに複数購買に切り替えると、あっという間に品質、価格、納期が改善し始めました。結局、私が工場のせいにしてきちんとした対策を打っていなかっただけなのです。この時に解決の方法が見つかったのは単に「相手(工場)が悪い」と考える癖を、「自分が悪い」と変えただけです。するとすぐに「だから、自分はどうしよう」と考えることができました。相手が悪いと思えば、相手を説得したり変える必要がありますが、自分が悪いと思えば、自分が変わればいいだけなのです。
今回の私のブログを読んで「気持ち悪い」「なにかしっくりこない」と感じた方は、実はすでに「悪い考え方の癖」になっているはずです。それは行動に(「動かないこと」も行動の一種)移り、かならず結果になって表に出てきますから、逆に早くその不満を良い考え方で結果を出されている周りの方に相談したり、そういった方がいない場合でも良い環境、書籍に触れることをお勧めします。そして、それがひいては自分のたった一度の人生を豊かで幸せなものにしていくと信じています。